今日の富士山は雲にかかって見えません。でも山からの風が気持ちいいです。
さて
昨日は拙著「絶対に達成する技術」の翻訳ミーティングでした。
今年中にアメリカでの出版にこぎつけるための作業です。
その作業が、とても画期的な方法でしたので書き記したいと思います。
この作業はなんと
3人のコラボレーション
で進められます。
どのような3人かというと
・native (N:ネイティブ)
・bisiness(B:ビジネス)
・author (A:オーサー)
の3人で構成されます。
(N)は主に直接的な翻訳を手がけます。
日本語から英語に素早くライティングします。
(B)は英語圏の文化やビジネスの観点から
その翻訳が正しいかを確認してリライトします。
(A)は著者、すなわち私です。リライトされた表現が
いいたい事とずれていないかを確認します。
この3人の協働作業で、翻訳が行われます。
たとえば
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日本で上司と部下の報告・連絡・相談(ホウレンソウ)
を、朝上司に会った「ついでに」行う
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ことを記述した文章
一ページ1000文字程度を(N)が素早く英語に変えた文章
について、(B)は「おかしい」と疑問を持ちます。
それは
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英語圏(とくにアメリカ)では、朝に部下の相談時間を作る事
はマネージャーとして当然の仕事であり、その仕事を怠る事
はマネージャーの責任となる。
よって部下側からの行動の記述は「ピン」とこないのではないか?
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と問いかけるのです。
そこで(A)は、こう話します。
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この部分は、ホウレンソウを言いたいわけでなく
何かの行動を起こすタイミングを「ついでに」したほうがいいと
いう部分。しかも、前後にそのような例が十分書いてある。
よってこの部分は削っても良い。
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といった具合です。
その他にも、
目標設定の記述の部分で
「TOEIC900点取る」
という表現も
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資格試験で何点をとるとか、何級をとるといった文化
は日本独特であり、通じないかもしれない。
ビジネス書なのだから、「昇進(promotion)」の話に
変えよう。
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と丸々コンテンツを変えるのです。
そしてその話を著者がその場で日本語で記述して翻訳するという
作業を繰り返して行きます。
どうでしょうか。
このような翻訳作業によって
海外で読まれても「すっと」入る本に変換されていくのです。
たんなる翻訳を超えたコラボレーション作業なのですね。
しかも、この時間
「とても、たのしい!」
なぜなら、
本の中身を考えながら
・英語の勉強
・文化の勉強
が同時にできるからです。
とてもクリエイティブな時間なんですね。
この作業が夏まで続きます。さてどんな本が生まれるのか
私もワクワク楽しみです。
やっぱ仕事は楽しくやらなきゃね。ではー!