「絶対に達成する技術」(KADOKAWA)からピックアップし、ミニストーリー形式で紹介する「今週の絶対金言」。今週の金言は「フィードバックすることは自分の気づきにもつながる」。
【今週の絶対金言】
こんにちは。入社5年目の広報の西田です。
西田「あの時、ちゃんと言ってあげればよかったな。」
デスクの向こうで同僚が部長にきつく怒られている。先週出したプレスリリースの記載内容にミスがあり、各所に迷惑をかけてしまったためだ。
私は事前に内容を見せてもらった時にそのミスに気づいていた。しかし、気づいた直後にお客様から電話の対応に追われ、同僚にそのことを伝え漏れていた。
その後も、そのミスを思い出したことは何回かあった。でもきっと気づいてもう直してるよね?余計なお節介だって思われたらヤダな。最初に見せた時に教えてよって言われるかな。
結局、私はその同僚にそのことを伝えずにいたのだ。そして、そのミスは直されることがないままプレスリリースは撒かれ、いま、大きなトラブルになってしまっている。
後ろめたい気持ちがあった私は、鈴木先輩とランチしている時に、ふとその話しをしてみた。
西田「そんなことがあって、ちょっと悪いことしたなって感じて。」
鈴木「自分のミスには自分ではなかなか気づけないからね。」
西田「でも、余計なお節介だって思われちゃったらヤダなーって。」
鈴木「『人のふり見て、わがふり直せ』ってあるでしょ?」
西田「ありますね。」
鈴木「それって、他人から学ぶ大切さってことと一緒に、自分では自分が見えないものだってことを言ってると思うの。あなたもミスすることあるでしょ?」
西田「たくさんあります・・・。今回の同僚のミスも、私もやっちゃいそうなミスだなって思いました。」
鈴木「でも自分ではなかなか気づけない。だったら気づいた周りの人が言ってあげなきゃ。」
西田「・・・そうですよね。」
鈴木「もし言ってあげればよかったっていう気持ちが少しでもあるなら、ビクビクしてたらダメよ。それが大人のフィードバックだと思うな。そうすれば、きっとその同僚もあなたにフィードバックしてくれるようになるから。」
西田「そう、忙しかったのもあるけど、相手に悪く思われたくないって気持ちがどこかにあったのかな。」
鈴木「誰かにフィードバックすると、自分でも気をつけようって思えるから、自分の足りないところにも気づけるしね。」
ランチを終えた私は、同僚のデスクに行き、今度はちゃんとフィードバックするから、また事前に相談してねと伝えた。同僚はとても嬉しそうに笑って頷いてくれた。
【実は大事な目標達成するコツ】
⇒周りの人にフィードバックしてあげることにより、自分自身の足りないところにも気づくことができるのです。