本日
「人材育成担当者のための 絶対に行動定着させる技術」(Profuture)
を発刊しました。関係者のみなさんありがとうございます。
せっかくなので、今日はこの本が生まれた経緯を簡単に説明できたらと思います。
やりっぱなしの研修を行動定着型に転換する活動を行って
早10年になります。
2005年に行動変容を支援するITシステムを国際特許出願して、
2007年日本で2012年アメリカで特許取得することができました。
どんなITシステムかというと、
研修でのグループをIT内のチームとして継続させて、
PDCAを回し続けさせようというもの。(PDCFAと命名)
研修で立案したアクションプランをシステムに登録しておくと、
定期的に思い出すためのリマインダーメールが届くというもの。
そこに自己分析文章を書き込める「リフレクションシート」と
お互いに相互にコメントしあえる「フィードバック」の欄があります。
気づいたらどんどん行動計画を変更できます。
その結果がモニタリングデータとしてログに溜まっていきます。
効果測定自動システムですね。
まさに職場に戻った後の行動実践と継続を支援するものとなります。
2006年からこのシステムを研修の後の行動定着に利用しようと
ビジネスを展開してきたわけです。
ところが、最初のうちはうまくいかない。失敗導入事例ばかりです。
何が失敗かというと
・ITシステムを使わない
・目標がやらされ感がありやる気が続かない
・行動計画があいまいで行動に結びつかない
・リフレクションが反省文や報告文となり浅い。
・相互のコメントが単なるコミュニケーション
(ひどいものになると、飲み会の約束をここで。。笑)
というものでした。
これは「イカン!」ということで、ひとつひとつの問題を解決していきました。
そこでわかってきたことは
そもそも研修自体が受け入れられていない問題
目標を立てる技術や行動計画の技術がない問題
現場の上司を十分に巻き込んでいない問題
などが発見されました。
そして、その根本には研修企画担当者の専門性の欠如
があり、それを誘発しているのは、
研修という施策への誤った認識
があることが発見されたのです。
そのような根本問題と戦いながら10年間、メソッドを育ててきました。
私のメソッド開発の考えは
・誰でも簡単に習得できるようになること
です。
前回2年前にPDCFAメソッドを紹介した
「絶対に達成する技術」(KADOKAWA)
を出してとても多くの人に読んでもらっています(今年も重版かかりました)
今回は、人材育成、研修企画担当の方向けに
研修技術としてまとめ上げました。
「人材育成担当者のための 絶対に行動定着させる技術」(Profuture)
本の最後に「やりっぱなし研修の診断シート」も付けました。
HRDに関わる様々な人に読んでもらって、さらに深めてもらえたらと思います。
今年の10月、学習分析学会という学会も立ち上げます。
Learning Analytics(LA)という分野が日本でも広がっていくことでしょう。
これからは、教育や研修の効果を測って活用する時代に突入していきます。
みなさんとこの教育のパラダイムシフトを楽しみたいと思います。
ではー!
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